長谷川ゼミ

※2025年度の3年生より新規受け入れを再開予定

 

【対象とする時代・地域】

長谷川ゼミは、古代オリエント、古代ギリシャ(アルカイック期・古典期・ヘレニズム期)、カルタゴ、古代ローマ(共和政期・帝政期)、初期ビザンツ(56世紀)、初期中世(大陸ゲルマン部族国家)の各時代・地域の歴史について卒業論文を書くことを希望する学生を対象としています。地理的範囲でいえば、島嶼も含めた地中海沿岸全域と、黒海、北海それぞれの沿岸地域、そしてメソポタミア地域の古代史・初期中世史を対象としたゼミです。

 

【卒業論文のテーマ選定について】

担当教員の専門テーマは、帝政ローマ前期(前1世紀末~後3世紀前半)のガリアとゲルマニアにおける商人・職人のネットワークですが、上記の時代・地理的範囲内であればゼミ生自身が選択したテーマ(時代・地域・分野)を尊重します。つまりゼミ生は、「帝政ローマ」や「ガリア」、「経済」といった「時代」・「地域」・「分野」に縛られる必要はなく、例えば、ヘレニズム期のエジプトにおける宗教や、帝政ローマ末期の帝国とゲルマン諸部族との関係といったテーマを選択することも可能です。但し、古代史の史料残存状況は非常に断片的且つ偏在的であり、時代・地域・分野によっては、卒業論文レベルどころか博士論文レベルですら研究困難なテーマも存在します(例えば、関連する史料が乏しい社会下層民など)。そうした難しいテーマを選択したゼミ生に対しては、面談の上、ゼミ生の関心に出来る限り即した別テーマを勧める場合もあります。

 

【ゼミ生の卒論テーマ】(2019年度)

4年生

 ‐シュメールにおいて宗教が王権正当化に果たした役割

‐ヘタイラ(遊女)に見るアテナイ社会のジェンダー

‐ハンニバルの軍隊統率の能力とその手法について

‐古代ローマにおけるファッション・トレンド変遷の社会的背景

‐アウグストゥス帝の娘ユリアの追放事件と皇位後継者問題

‐地中海西部におけるカルタゴの交易活動

‐海港都市オスティアの住民生活

‐デキウス帝によるキリスト教徒の「迫害」について

‐スイス建国時のアイデンティティ形成におけるヘルウェティ族の存在

‐帝政ローマ治下キリスト教の教義変更について―特に安息日から「主の日」への変化について

 ‐11世紀~12世紀ビザンツ地方統治におけるペチェネグ人

 

3年生

 ‐プルタルコス『英雄伝』から読み解く家族観

 ‐ローマ上流階層における女性の結婚

 ‐古代ローマの化粧品

 ‐アレクサンドロス大王の東方統治政策について

 ‐古代ローマにおけるエンターテイメント

 ‐ハンムラビ王治世前後のバビロン王朝における海上貿易

 ‐ポエニ戦争期イベリア半島の文化的地域差について

 ‐ビザンツ社会と北方諸民族

 

ローマの食糧供給と飢饉