*研究対象:

専門分野は16世紀のスイス・ドイツ語圏あるいは西南ドイツの歴史、宗教改革史、農村社会史です。最近では宗教改革期における戦争観の変化について研究を行いましたが、スイスにおける都市と宗教改革の関係についての実証的な考察を開始しています。これまで行ってきた研究としては、拙著『ドイツ農民戦争と宗教改革:近世スイス史の一断面』(慶応義塾大学出版会、2000725日公刊、総数385頁)、同『宗教改革と農奴制:スイスと西南ドイツの人格的支配』(慶応義塾大学出版会、20137月公刊、総数458頁)、同「宗教改革と都市共同体:ベルント・メラー説をめぐって」(『思想』1122号、201710月、24-45頁)などがあります。

 

*ゼミの内容・基本方針:

①まず歴史研究を行う際に必要な基礎的な方法・ルール(ゼミでのプレゼンテーションの方法、史料批判、文献の検索・収集方法、価値自由の問題など)を身につけていただきます。4月に図書館で文献検索ツアーの参加を予定しています。

②3年生の時には少しずつ卒業論文のテーマを絞ることを中心に考えています。4年生になると、まず論文を執筆する際の必要事項を学ぶことから始める予定にしています。

③卒業論文に関する報告のない時には、日本語ないしは英語の研究文献・史料を講読する予定です。その中でテキストを正確に読むことを学び、その内容に関して議論することを通じて学問における「問い」の大切さを知ってほしいと考えます。報告とそれに対するディスカッションが中心のゼミナールになります。

④このゼミナールは、三田では唯一ヨーロッパ近世史を学べる場所です。15世紀末から18世紀初めまでの西洋史(特にドイツ語圏の歴史)に興味のある人を優先的に受け入れたいと思います。他の時代を研究したい学生でも、状況によっては受け入れます。